A-1.浄瑠璃寺摺仏百体一版 ご売約となりました。有難うございました。

京都・浄瑠璃寺の国宝・九体阿弥陀の中尊の胎内から発見された日本最古の仏教版画です。
通称名 「浄瑠璃印仏」と呼ばれる品には2種類あり、百体を一版で摺った「摺仏」と十二体一版を押印した「印仏」とがありますが、ご案内の品は百体一版を摺った「摺仏」にあたります。二種類の版のうち、百体一版がより素朴で古様な印象を与えるのに対し、十二体一版は線も細く、より洗練された印象を与えます。
百体一版の摺仏は紙が版よりも小さく、左右の端のどちらかに一行分の細く切った紙が継ぎ足してあることが特徴です。

近年では小さく切られてしまう品が多くいようですが、是非仏像の胎内から出たままの品をお持ちいただきたく思います。
また、贋作も見かけるようになりましたが、ご案内の品は真作保証です。






紙本木版摺、平安時代後期

サイズ 本紙 縦最大 448o 横最大 320o  額 縦 535o 横 420o

9割程度が残存した品です。
裏打ちはありませんが、左上角の脆くなった部分にのみ裏から紙が充ててあります。
シミ、虫食いが生じていますが、同摺仏としては標準的なコンディションの品です。