A-2.浄瑠璃寺印仏(十二体一版) 売約済





サイズ 縦最大 およそ448o 横最大およそ300o

紙本木版、平安時代後期

京都・浄瑠璃寺の国宝・九体阿弥陀の中尊の胎内から発見された日本最古の仏教版画です。
通称名 「浄瑠璃印仏」と呼ばれる品には2種類あり、百体を一版で摺った「摺仏」と十二体一版を押印した「印仏」とがありますが、ご案内の品は十二体一版を押した「印仏」にあたります。二種類の版のうち、どちらが古いか諸説あるようですが、素朴で古様な印象を百体一版に比べ、十二体一版は線も細く、より洗練された印象を与えます。
尚、十二体一版の紙背に「長治二年五月十五日」の墨書きがあるものもあるといわれます。(長治二年=1105年)

十二体一版の特徴としては、一紙に版を3列2段に押した72体のものと、上部に紙の余白が生じた場合は版木の最下部の一段3体の仏を3列9体を加え計81体押したものとがあります。この度ご案内の品は上部に紙の余白が少ないため72体が押された個体です。完全な状態で72体が押された品ですが、左下に4体分が欠損しています。

久しぶりに入手した残存率のよい個体です。
しかも、裏打、人為的は切断のない仏の胎内から取り出されたままの状態の品です。

尚、額は古い品で少々傷んでいます。作品保護用とお考え下さい。