D-2.根来丸鉢 




別角度からの撮影


真上からの撮影。材料の性質上、真円ではなく歪みが生じています。


見込みの中央付近に補修の痕跡があります。


 寛保二年他の銘文。修理名と思われます。「願主」とありますので、寺社で使われたことが判ります。
 



縁に下地の布着せが露出した箇所。(布の見える部分はおよそ20oです。)


マッチ箱との比較でサイズ感が把握できると思います。

 サイズ 本体 高さ 158o、長径 395o、短径 376o、高台径 およそ290o、高台高 さ25o、縁の厚さ およそ10o

 木地、朱塗、寛保二年在銘(修理銘)

 若狭の寺社に伝わっった根来の丸鉢です。
 直径およそ390oの置型の鉢で、托鉢に使う応量器の鉢とは別物で大きな品です。

 古代朱と呼ばれる赤黒い朱で塗られ、胴に二条の紐帯と低い高台を持った古格のある品です。
 高台裏に「寛保貮・・・若州・・・願主・・・」の銘文がありますが、修理時の後銘と思われます。
 (多くの在銘漆器を見ましたが、寛保二年(1742)=18世紀中半の品とは時代感があきらかに異なります。)
 製作年代は品物の時代感、他の根来什器の作例等から比較して16世紀〜17世紀と推測します。

 保存状態は見込み中央部分に朱の修理痕、縁や底部の黒塗り部分の補修など複数の補修痕が見られます。
 後世の補修箇所が多く見られますが、寺社で長年大切に使われた証でもあり、一概に欠点とは言えません。
 
 尚、根来の什器の微妙な色調はデジタルカメラの描写で表現しにくく、また全体を隈なく撮影してご案内することも叶いません。
 ご検討のお客様へは、ご質問、追加画像などでお答え致します。