C-3.梵字不動板仏 売約済



 











サイズ 高さ497o、板の厚さ19o

木彫半肉彫、江戸時代

半肉彫りの梵字不動板仏です。
不動明王の像と種子カンマーンを組み合わせた一般に梵字不動と呼ばれるものです。
梵字不動は室町時代から木版で摺られ広く普及しましたが、立体像や半肉彫像は殆ど作例を見ません。
(稀に不動明王の板仏は見ますが、梵字不動は初見です。)

デフォルメの効かせたユーモラスな作風は版画を忠実に写したもので、作りもよく民衆仏の稚拙さはありません。
破損個所は画像に〇を付けた箇所で、剣先の破損、別木で合わせてあった左手先の欠損、右足横の梵字の跳ね返りの欠

損、足下と岩座の間に直しがあります。
岩座の下は溝に差し込んで立てたもので、現状は自立しません。立てかけるか懸仏でご鑑賞ください。(吊り金具は付いていません)

真っ黒に煤けていることから、護摩に用いられたものと推測しますが、作例が極めて稀なため、どのような目的で制作されたものか不明です。