C-3.菩薩坐像 売約済






こちらの画像はフラッシュを用いた撮影です。








頭部の色が異なるのは部分的に煤を拭ったためのものです。素材や作風、時代感に違和感はありません。


膝前に広がる裳裾の表現は流麗かつシャープです。
 

サイズ 高さ360o(台座下から髻の上まで)、像高210o 

木彫、彫眼、寄木造、素木、江戸時代

穏やかな面相と高く結い上げられた髻、膝前に広がる流麗な裳裾が印象的な正統派菩薩像です。
作行は精緻でありながら過剰な装飾を省く抑制の効いたもので、穏やかな面相と相まって静謐な印象を与えています。
作りは寄木で小材を巧みに組み合わせて作られており、小像にもかかわらず、胴体は中空に作られ蓮弁は吹き蓮華で作られています。
手抜きのきかない素木作りのため、良材を用いて鑿あとを残さない丁寧な仕上げがしてあります。このことからも、作者の高い技量が判ります。
殊に裳裾の表現は目を引くものがあります。

保存状態は持物と光背、彫金の髪飾りの一部を欠いている他は仏像の根幹部に傷みはなく、古い像としては極めて良い状態です。
欠点の少ない像ですが、経年変化で木が痩せて胴体と脚部の接合部にすき間が生じています。

尚、正確な尊像名は持物を欠き正確に判らぬため商品名は「菩薩坐像」と致しました。

※室内で鑑賞した状態に近づけるため、掲載の画像の殆どは室内光で撮影しています。