B-4.中尊寺経 金銀交書経断簡一紙(清衡発願経) 売約済







一文字には印金が使用されています。

価格 お問い合わせ願います。 

サイズ 本紙 縦252o、横470o、表具 縦1080o、横587o ※軸端を含まず 

紺紙金銀交書経、中尊寺藤原清衡発願、佛説文殊尸利行経、軸装、平安時代

中尊寺経(金銀交書一切経)は奥州藤原氏初代清衡の発願により永久五年(1117)二月から天治三年(1126)3月にかけて書写された唯一無二の金銀交書一切 経です。
それら豪華絢爛な経は、中金色堂と並び奥州藤原氏の栄華と黄金の国平泉を象徴する品として知られます。
尚、中尊寺経は近世の初頭に豊富秀次により大半が高野山金剛峯寺に移され、現在、中尊寺に多くは伝来していません。
金剛峯寺、中尊寺に伝わるそれらの経は一括して国宝に指定されています。

中尊寺経は膨大な経を書写した関係から、様々な書風が見られ個性的な文字の経も多いようですが、ご案内の品は正統派の楷書で書かれています。
それらの流麗かつ端正な文字は字詰めも正確で、熟達した筆者のものを思わせます。

保存状態は本紙に折れ、シワが見られます。紺紙は色あせも少なく、経文部分の虫喰いもありません。
文字は銀文字に変色が見られますが、一般的な銀文字の変色の範囲です。その他文字のカスレなどの傷みや判読できない部分はありません。

表具は古い時代に仕立てた古裂表具で、古金襴の中回しに一文字に印金を合わせた贅沢なものです。
折れの補修、表具裂表面のクリーニング、紐の取り換えを行いましたので、現状のまま十分に鑑賞して頂けます。

※写経の一紙は通常27行+−1,2行が多いようです。
ご案内の品は26行ですが、中尊寺経は一紙辺りの行数が必ずしも安定していませんので、26行で一紙と考えてよいかと思います。