B-8.興福寺永恩具経断簡 売約済
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ところどころ打たれた朱点がこの経の特徴です。
サイズ 本紙 縦237o、横76o、額 縦395o、横305o
大般若経、天平時代、額入
鎌倉時代初期の興福寺の僧 永恩が天平時代から平安初期の大般若経を集めて一具として河内国の玉祖神社に奉納したことから、「興福寺永恩具経」と呼ばれる経です。
現在この経は玉祖神社から散逸し、博物館、美術館のほか民間のコレクターに分蔵されるに至っています。
ご案内の品は著しく扁平な文字で書かれた経で、天平の経と見てよいかと思います。
文字は達筆とは言えず、中央写経所で書かれた経にやや劣るように見えますが、時代の特徴をよく表しています。
保存状態は若干の虫食いがありますが、天平経としては良好な部類です。
写経入門者にご所有頂きたい品です。