C-3.十一面観音立像 売約済 


上からの照明で室内で鑑賞する状態に近づけた画像です。

 

 

 
 

サイズ 高さ195o、本体のみ185o 

木彫漆箔、〜室町時代

中世の神仏習合、本地垂迹の仏を思わせる十一面観音像です。
気高さと丸顔の童顔がまじりあった静的な面相が実に印象的です。
静的な面相と相反して衣の彫は深く翻りは動的で、頭上面は省略なく緻密に作られています。

保存状態
別作りで接いだ両手先、両足先を欠いています。
元来は漆箔像ですが、金箔は燻煙の煤に埋もれて一部が表面に露出するのみです。
虫食いはありません。台は唐木製の後補です。

製作年代は作風や面相の印象などから室町時代を下るものではないと考えます。
破損して礼拝の対象としての役目を終えた像ですが、十分に美しく鑑賞に値するものと思います。