B-14.行信願経断簡(法隆寺虫食経)







価格
176,000円(本体160,000円+消費税16,000円) ※送料当方負担

サイズ 本紙 縦263o、横222o、表具 縦1450o、横454o ※表具横は軸端を含まず

瑜伽師地論巻第五十七、奈良時代、行信僧都発願、神護景雲元年(767)完成

法隆寺の僧 行信僧都の発願により神護景雲元年(767)に完成を見た経で、後世の改修から虫食いが生じたことで「法隆寺虫食経」とも呼ばれる経。
行信は法隆寺東院伽藍(夢殿)の復興に尽力した人物で一切経を発願するものの、完成を見ぬまま没し、弟子の考仁らにより完成を見て東院伽藍に納められたとされます。

田中塊堂氏によれば、明らかに中央写経所のものとされますが、ご案内の瑜伽師地論断簡は写経所の画一的な文字とは異なり、切れ味鋭い個性的な文字が見られます。また、料紙も写経所の写経に使われる麻紙とは明らかに風合いや手触りを異にしています。
これは写経が国家事業から個人の発願や一寺院のものとなった事と関連があるのでしょうか?制約にさほど縛られず自由闊達に筆を運んだような印象を受けます。

保存状態は別名「虫食経」の名の通り、天地の余白を中心に著しく虫食いが生じています。
表具は最近に仕立てられたもので、薄い金茶の高野裂と紺の天地、唐草文の一文字風帯、唐木の軸端の配合で仕立ててあります。
本紙が貼られ台紙には金箔のが散らしてあります。明るい色の取り合わせで古写経=古裂表具とかけ離れた印象であるものの、傷み汚れは皆無の状態です。

行信願経瑜伽師地論巻第五十七はひと際個性的な文字で書かれています。
それは行信願経の中に限らず、他の天平経に中にあっても特異な文字と言ってよいかと思います。