B-1.紫紙金字金光明最勝王経断簡(国分寺経)
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サイズ 本紙 縦237o、横37o、表具 縦1330o、横342o
紫紙金字金光明最勝王経巻第二、軸装、奈良時代
紫紙金字金光明最勝王経は天平13年(741)、聖武天皇の詔で諸国に建立された国分寺の塔に安置された経で、現存する写経の最高峰と評価される経です。
最も高貴な色とされる紫紙に金泥で書かれたこの経は、官立の金字経所で選ばれた能書の手により書かれたもので、その書体はひときわ謹厳かつ華やかなものとなっています。
ご案内の品は菅公御真筆、(菅原道真公)との箱書と極札が付いており、古くから二行の断簡として伝えられて来たことが解ります。
保存状態は本紙にスレが生じ、金の界線こそ消えていますが、紫紙の色褪せも少なく、文字は1300年近い歳月を感じさせないほど眩く輝いています。
表具は江戸時代後期頃のもので、絹の台紙貼り表具、唐木に蒔絵の軸先で二重箱に納められています。
同時代の紫紙金字経は他に華厳経が存在しますが、金光明最勝王経は紫紙に金界金字、華厳経は紫紙に銀界金字で微妙なランク付けが見られます。
尚、国分寺経と華厳経の料紙の染を比べますと、国分寺経か赤みを帯びた鮮やかな紫色なのに対し、華厳経はやや黒ずんだ印象を受けます。
染の回数も華厳経が10回ほどであるのに対し、国分寺経はその何倍かの回数を染めているという研究所もいるようです。
写経の最高峰です。ご検討ください。