B-13.東大寺八幡経巻第一百九十三
巻頭:巻頭周辺に江戸時代の補修以降の虫穴が目立ちます。
4紙:巻頭から4紙周辺に多く傷みが生じています。
8紙目:8紙周辺は天地の余白に補修が入るものの経文部分はよい状態です。
12紙:比較的良い状態です。料紙にツヤがあるためハレーションをおこしています。
巻末:奥書はありません。
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サイズ 全長7990o、紙幅263o ※全長は表紙を含まず
『東大寺八幡経』は鎌倉期に再建された大仏伽藍の安穏のため尼成阿が発願し、嘉禄2年から安貞2年(1226〜1228)にかけて書写し、東大寺八幡宮(現手向山八幡宮)に奉納された経で、美しく装飾された装丁と良質の料紙の鎌倉時代を代表する大般若経として知られます。
同経は明治初年の神仏分離により外部に放出され、一時期西大寺に所蔵されるなど紆余曲折を経て、現在は博物館・美術館をはじめ諸家で分蔵されるに至っています。
今回ご案内の品は、15紙繋ぎ、金砂子で装飾された表紙、金銀切箔の見返し、鍍金の撥形軸、17文字の梵字の書付のある軸棒、一紙に二か所の「東大寺八幡宮」の黒印を備え、組紐こそ欠くものの、オリジナル性をよく保っています。筆者は巻第百一から巻第二表までが僧定雄の筆と言われ、やや太字の墨痕鮮やかな力強い文字が見られます。
しかしながら、幸いにも天地の余白の傷みが多く、経文部分は比較的健全な状態です。
尚、ご案内の経は15紙繋ぎで、大般若経としてはやや短い部類ですが、全ての繋ぎ目を大正新修大蔵経でチェックし、脱落、錯巻が皆無であることを確認済です。
保存状態は享保二年(1717)の部分補修から更にあとの虫穴が一巻を通して生じています。
この経が明治初年の神仏分離を契機として流転の運命をたどったこともあり、ご案内の品も保存状態上々とは参りませんが、途中の脱落、後世の補筆もなく、当初の姿をよく残した個体と言えます。
比較的お求めやすい価格をご用意しております。
今年2026年はこの経が書かれて800年の節目の年です。
古写経入門の方にもお勧めいたします。